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Re: iPhoneとG1、Palm preにG2とか徒然

nobsato氏による、G1/G2/iPhone/Palm pre比べ。

ちょうどPalm preが話題になったところでした。
それにしてもPalm preは評判よい。

うちの奥さんは最後までCLIEで粘っていたのだが、preはあんまし好きではなさそう。

noblog: iPhoneとG1、Palm preにG2とか徒然

久々にiPhoneをいろいろ触っていて改めて感じたんですが、たしかにUIは洗練されてる感があって、使いやすい印象もあるんですが、実際に使っていると、と、とにかく使いづらいw

これを称してUIの使い勝手がどーたら、こーたら、言っている人たちの感覚が正直よくわからんw

結局のところ、スムーズにインタラクションが動くのが「使いやすさ」をかもし出しているだけのように感じました。

まあ、iPhoneがあれなのはたいていのiPhoneユーザーは自覚していて、この「使いやすい感じ」を体験するのが楽しい、ってことなのではないかと思いました。

Mac OSにしても同じような「感じ」がファンを増やしいるのだと思う。
逆にNokiaは機能はリッチなんだけど、その演出とかつなぎ部分がいまいちだった。

iPhoneもそれぞれのアプリ向けにもちっとデザインガイドラインを作ってよいと思うのだが、草の根開発を促進して裾野を広げるためにそこを緩くしているのだろうか。

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Kindleのユーザー体験

あんまし普通の日の備忘録は面白くないことがわかったので、やはり特定のトピックに絞って書くことにしてみる。

最近Kindle 2がリリースされたが、そういえばKindleが出たとき(一年前)に購入しレポートを書きながらお蔵入りにさせていたのを思い出し、を今日のエントリとする。

ようやくAmazon Kindleを試した。
まだ、日本国内では販売をしていないが、評価のためにeBay経由で購入した、が、内蔵されている通信機能でアクティベートが必要なため、メニュー画面を眺めるしかなかった。
先日ちょうどIA Summitのため米国を訪れたため、無事にアクティベートさせることができ、基本的な機能を試すことができた。

まず、起動してみての印象は「銀河ヒッチハイクガイドみたい」。
銀河ヒッチハイクガイドとは80年代に書かれたダグラス・アダムスのSFで、2006年に映画化もされている。この3部作の小説は(最近2部作追加された が)、銀河バイパス建設のために破壊された地球からヒッチハイクをして逃げ出したアーサーとフォードの物語。この小説で重要な役割を占めるのが銀河を渡り 歩くのに欠かせない、「銀河ヒッチハイク」というガイドブック。このガイドブックには宇宙すべての場所の情報が網羅されている(ちなみに地球については 「ほとんど無害」という記述だった、改訂されたみたいだが)。小説版ではその姿は想像するしかなくかなり謎だったが、映画版ではオンラインコンテンツ ビューアー的なデバイスとなっていた。
動き出したKindleはちょうどこの銀河ヒッチハイクガイドみたいな感じだった。

と、余談は置いておき、具体的なKindleの特徴を分析してみる。

これまでも、Plamだったり、携帯だったり、SONYの電子ブックビューアーだったり、iPhoneだったり、いろいろなデバイスで読書は試みているが単にデジタルデータ化された本データをブラウズする、だけではない感覚がある。

第一印象

まず、サイズ、フォント、重さといった経常的な特徴としては、読む気にさせるデバイスだと言える。
ためしにサンプルをいくつかダウンロードしてカフェやベッドで読んでみたが、けっこう何ページ分か読んでも実用的。

実用的というのは、まず読んでいて疲れない。
携帯で文章を読むと、一画面に表示される量が少なすぎて、目で文章を追いながらスクロールさせる必要があり落ち着かない。
ここが大画面液晶のせいでストレスがない。

表示がE-Inkという特殊なディスプレイなのでいちいち挙動にタイムラグがあるところはあるが、まあ、本文を読んでいるぶんには許容。
ウェブブラウジングだとちょっと厳しいかもしれないが、そういうデバイスではない。

また、ページめくりも、Kindle 2の時点では評判が悪かったという評価が下されているが、デバイスの右端全体がページ送りボタンになっており、読書に没頭して読むときには片手で読めるために使い勝手がよかった。

むしろ、寝転がって読むときなど、始めと終わりで持つ本のバランスも変わらないし、右側と左側で体勢を変えなければならないような読み方をしなくてよいので、これはあたらしい読書体験だった。

あと、細かいがせっかくE-Inkを使っていながら、電源が裏側にあるので、ついいれっぱなしにしてしまう。

このせいで使いたいとき電源が切れることが多い。

メニュー構成

操作する際のメニュー構成はわかりにくい。

独特のくるくるナビ(上下)とそのクリックによるメニュー選択を採用しているが、この操作と「前ページ」「後ページ」のボタンとが完全に独立している。

E-Inkの仕様上、タッチパネルにはできないので、画面内に選択肢が出てくると、画面右側にある物理的なゲージのようなものの中のカーソル(水銀式体温計の水銀みたいに見える)をくるくるダイヤルで動かす。
と、文章で読んでもよくわからないが、まあ、独特の操作ダイヤル。

これはまあ、いいとして、問題はこの操作と、本のページ送り、戻りが完全に別系統になってしまっていること。

頭の中ではなんとなく「メニュー第一階層の選択肢の決定」と「次」が同じ機能に感じられるのだが、これが別系統なので混乱する。

また、ページナビゲーションには工夫が必要(ダイレクトジャンプ、章立て)

このあたりは、Kindle 2で改善されているのか注目される。
(されていないようであれば我々の仕事になる、ということですね)

ネット接続

高速ネット接続は速いし便利。

特に契約とか接続をしなくとも米国内にいれば高速ネット接続され、コンテンツは勝手にダウンロードされる。

このシームレスさは、快適でAmazonには投資になるだろうが、十分それに見合うユーザー体験を提供できていると思う。

っていうか、一般の人にはこのありがたさはむしろ気づかれないと思うのだが、その気づかれない、というのが重要。

普通は、ここは「面倒」というネガティブなニュアンスで気づくところだからだ。

本当に使いやすいインターフェイスは見えない

本当に望むこと

でも、本当に望む改善点はそこではない。

たぶんKindle 2にも搭載されないと思うが、改善(追加)してもらいたい機能がある。

それは、「物理的ブックマーク」

Kindleはその性質上、大量の本を収納できる。

かつそれらは全部読みかけにできる。

そうなったときに、「さっきまで読んでいたThe Blank Stateを途中から読もう」「あ、Designing Web Navigationのあのページあのページ」といったような、あの本のあそこを参照したいシチュエーションが起こることが想定される。

そういったモチベーションの時に、メニューからブックマークを選んで、というのはあまりにも面倒。

そんなときに欲しいのは、

R0010535

こんなふうに、物理的に飛び出てくるしおり。

ページを見ながら「このページにしおりをはさみたい」と思ったら、にょきっとこういったブックマークが出てくる。

次にそこに飛びたいときは、そのしおりを引っ張れば自動的に端末は立ち上がり、そこにジャンプする、という仕組み。

これって特許とかもとれそうだな。

User Experience Deliverables by Peter Morville

白クマ本やアンビエントファインダビリティで有名な米国のIA Peter Morville氏の力作「User Experience Deliverables(ユーザーエクスペリエンスデザイン成果物リスト)」をメディアプローブの浅野さんが翻訳してくださいる

IA Spectrum:  Peter Morvilleの「User Experience Deliverables」を翻訳しました

シロクマ本や『アンビエント・ファインダビリティ』でおなじみのピーター・モービル(Peter Morville)が率いるSemantic StudiosのPublicationsコンテンツが約1年半ぶり(!)に更新され、User Experience Deliverablesという記事が公開されました。
ユーザーエクスペリエンスデザインに関わる各種の成果物のまとめという実用的な記事ではありますが、いかにもPeterらしいユーモアがちょこちょこと顔を出している、なかなか面白い内容です。

やはりIAたるもの自身が情報をうまくまとめてプレゼンテーションできねばならぬ、という好例。

IA/UX業界、Web業界の人は実際にやるかやらないかは別として、これらのキーワードの内容、相関あたりまでは追っておく必要がある。

TC協会シンポジウムにむけて

ウェブサイトなどのデザインにおいて、機能(裏側)とユーザーインターフェイス(触れるところ)のデザインは通常別に職能を持った人が行い、フェーズとしても分かれている。

Linuxに必要なのは見た目か – コデラノブログ3

さて、LinuxにMacOSのような見栄えが必要かと言えば、うーんまあ今ぐらい頑張ってればいんじゃない? と思う。実際に使うのはアプリケーションだったりオンライン上のサービスだったりするわけだから、デスクトップやファイルのアイコンなどは、既存OSのい いとこ取りをして使い勝手が良ければ、それで十分だろう。

それよりも、ちょっと使い勝手を変えたり、ツールを入れたりするときに、やっぱり10年経ってもsudoしてコマンド打ち込んだり、エディタで設定 ファイル開いて書き直すみたいなことになっている。多くの人を取り込もうと思うのならば、この辺をGUIで何とかした方がいい。

OSの動き全体をコーディネートする人がいて、その人のポリシーを実現しようとするような集団が後ろについているような状態、つまり会社内の命令系統のような形でチームが固定化されないと、なかなかすべてをGUIでデザインするのは難しい。

そのあたりが、多くの推進力を有志のプログラマ集団に依存しているGNU/Linuxというものが構造的に抱え続けている問題だと思う。

この融合については、いくつか方法を試したり、検討がなされていたりしている。

昨日、テクニカルコミュニケーター協会(TC協会)シンポジウムでのパネルディスカッションの事前打ち合わせのために、TC協会理事の高橋さん、HCD-Net機構長の黒須さん、ソシオメディアの篠原さん、テクニカルライターの高橋さんなどとミーティングをしてこのテクニカルライティング業界でも同じようなことが起きていることに気づいた。

テクニカルライティングは、通常「マニュアル執筆」という形をとることが多いが、これはわりと後工程として製品私用ができあがってから、その説明書、という形で書かれる、ことが多いようだ。

が、いま情報プロダクトを企画するとき、「どう使えるのか」というメッセージは、説明書で説明するものではなく、機器自体に埋め込まれていなければならない(あるいは箱に書いてある、とかでもいいかもしれないけど)。

この部分にテクニカルライティングの専門家が関与していない、できていない、というのは大変もったいない。

「テクニカルライティングの専門家」がどこからどこまでの領域の技能を指すのかは定義が難しいような気がするが、そこが明らかになれば、サービスや製品の企画・設計の段階にもっと関与できるようになると思う(というか、参加していただきたいです)。

若干はしょり気味で書いたのでわかりにくいですが、今後深掘りする必要があるテーマに思う。