日別アーカイブ: 2007/04/19

Re: 物の質感とらえる仕組み、NTT研などが解明

記事を読むと、質感の違いが明暗の違いとしてあらわれることはわかるが、それを人間が「質感」としてどうしてとらえられるかがわからない。肝心なところは、「研究チームは、これらの反応の強さのバランスによって、質感を知覚できるとみている。」って、まだ仮説ってこと?

まあ、経験的に得ている物質の知識と、そういった明暗といったシンプルな視覚情報のあわせわざで「質感=クオリア」が体現されている、という仮説は組めると思うが、だとすると検証は原理的に難しいだろうな。

Yahoo!ニュース – 毎日新聞 – <脳>物の質感とらえる仕組み、NTT研などが解明
<脳>物の質感とらえる仕組み、NTT研などが解明

4月19日3時8分配信 毎日新聞

人間が物の質感をとらえる仕組みを、NTTコミュニケーション科学基礎研究所(神奈川県厚木市)と米マサチューセッツ工科大の共同研究チームが明らかにした。脳や網膜は、画像の中で明るい部分と暗い部分がどう分布しているかによって、表面の光沢や明るさ、透明感といった質感を感じているという。この発見を応用すれば、簡単な画像処理で、質感をリアルに表現したり、自在に操ることができるという。18日付の英科学誌ネイチャーで発表した。
同研究所の本吉勇・研究主任らは、物の表面に凹凸があり、明るさや光沢が異なるさまざまな画像で明暗の分布を調べた。すると、光沢が強く全体に暗い画像では、明暗の分布を示すグラフが明るい側に広がっていることが分かった。逆に分布の広がりが小さい場合には、光沢を感じにくくなる。網膜や脳内の視覚神経組織には、それぞれ明るい点や暗い点に反応する2種類の神経細胞(ニューロン)がある。研究チームは、これらの反応の強さのバランスによって、質感を知覚できるとみている。
本吉さんは「物の質感は複雑な光学現象から生じるが、人間が質感を感じ取る仕組みは、意外に簡単だと分かった。この仕組みを応用すれば、低コストかつ高速で画像や映像の質感を変えられるようになる」と話している。【須田桃子】