日別アーカイブ: 2006/05/25

翻訳教室

柴田元幸氏の翻訳教室を読む。

学生の翻訳をみなで磨いていくというワークショップの実録。翻訳という世界は絶対的体系や真理があるわけではなくて、原文という素材に忠実でいながらあくまで翻訳者の感性がためされるという複雑な技なわけだが(まあ、通訳とかもそうだね。なので「清水俊二」の翻訳じゃないと、ということになる)、こういった分野では理論体系を学ぶと言うよりはこうやって過程を追うと言うことが学習として一番適しているような気がする。

ということが実に腑に落ちるような、それでいて、翻訳の勉強にもなる良書。情報アーキテクチャとか編集者もこういうタイプの学習書がいいと思う。


“翻訳教室” (柴田 元幸)

辞書のひき方

通常の本や巻物は順に読み進めればいいので直感的と言える。
その点辞書は見出し語を探して、その中身を読む(使う)という複雑な使い方が必要。
電話帳のメタインデクスは、その見出し語の索引があるという二層分の複雑さになる。が、一般的な辞書の「見出し→本文」の枠組みがわかっていると、概念的にわからないことはないと思う(概念的に斬新だけど)。
はじめて辞書を使ったときにどんな風に感じたか、 は思い出せないけど、知りたい。