木曜あたりに風邪をひいたようで、のどが痛く、かつ昨日1PAC1周年パーティにて、森田くんがロールキャベツを週末作る、と言っていたことに感化され、煮込みハンバーグにする。2週続けてデミグラスソース(的なもの)自作となった。
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ボトムアップとトップダウン
バカ(シリーズ)の谷口氏の紹介でカヤックのやなさわ氏とお茶。
実はやなさわ氏とは同学年であったことが判明したりして、会社のことやらなにやらをとりとめなくお話しする。
で、そこで話に出たのが、カヤックとコンセントとのアプローチの違い。
コンセントのアプローチは、基本要求分析から入り、解決策としての設計プランを作るトップダウンアプローチ。これは、問題の構造化を常に行うため、全く新しいプロジェクトも受け入れやすい特徴もあるが、逆に毎回車輪を再発明するみたいなもんで、なんらかのオーバーヘッドが発生する。
また、スケジュールの中で上流工程から着手していくので、どうしても納品の最後にはスケジュールがいっぱいいっぱいになってしまう(たいてい理由は他にもあるが)。
それに対してカヤックは、もちろん個々のプロジェクトの全体像を描く部分はいっしょだが、個々のスタッフの知恵とか工夫とかそういったものを最適に配置することで効果を最大化させている。
ただ、そういったボトムアップの個々の施策は、何が生まれるのか、どう使えるのかわからないところから始めるから、そこをプロデューサーなりディレクターなりがうまく仕事につなげる必要が発生する。
といったこともあり、要求に応える(=問題を解決する)クライアントサービスよりも、自由度の高い自社サービスのほうでそれらの効果を最大限に活用しているそうだ。なるほど。
アプローチの違う同士なので、なにかいっしょに取り組むメリットがありそう。
牛テール煮込み
以前買った牛テールで煮込みを作った。
材料
- テール:2固まり
- 薄力粉
- タマネギ:1個
- にんじん:1本
- ネギ:青いところ数本分(オリジナルレシピではセロリだった)
- ニンニク:ふたかけ
- ホールトマト:1缶
- ワイン:1カップ
- ローリエ
- ブーゲガルニ
- チキンブイヨン
レシピ
- テールは前日から血抜きのため水につけておく。
- テールに塩こしょう、その後小麦粉をまぶす。
- 野菜はみじん切りにしておく。
- 圧力鍋にオリーブオイルを熱し、そこでテール表面に焦げ目をつける。肉は出しておく。
- オリーブオイルで野菜を炒める。
- 肉を戻して、ひたひたになるくらいまで水。ローリエとブーゲガルニを加えて、加圧すること20分。自然冷却させる。
- ルクルーゼ(24cmのでかいやつ)に全部移して、しばらく煮る。アクと油をとっておく。
- ホールトマト、ブイヨン、ワインを加える。
- 煮込む(2〜3時間)。
最初ネギは出汁のため、と思っていたが、全部食べてしまった。
そこんじょそこらのデミグラスソースは目じゃないくらいうまい。やばい。
ちなみに参考にしたレシピはこちら。
Re: 「タメグチ」的ガバナンスの歴史
磯崎さんによる、ヨーロッパ的なガバナンスのしくみが「なぜ」生まれていったかについての、情報処理コスト力学の観点から分析。
磯崎さんはそうは言っていませんが、情報処理コストの概念をいれている時点で、力学系として解釈した考え方だと思った。
もう一つは、共産主義の崩壊と同様、こういう集中的な意思決定方法は、社会が急激に変化したり、社会の複雑さが増加すると、(今度は、X乗のオーダーではなくて、それよりさらに急速な組み合わせオーダーの勢いで)意思決定に必要な情報処理量が増加して、破綻するということです。
特にこのあたりは、系の頑強さ(rubustness)としても定式化できるのではなかろうか。
塩野さんと話して感じた、ローマ人社会の帝政への疑問はだいぶ解消された。
Re: iPhoneとG1、Palm preにG2とか徒然
nobsato氏による、G1/G2/iPhone/Palm pre比べ。
ちょうどPalm preが話題になったところでした。
それにしてもPalm preは評判よい。
うちの奥さんは最後までCLIEで粘っていたのだが、preはあんまし好きではなさそう。
noblog: iPhoneとG1、Palm preにG2とか徒然
久々にiPhoneをいろいろ触っていて改めて感じたんですが、たしかにUIは洗練されてる感があって、使いやすい印象もあるんですが、実際に使っていると、と、とにかく使いづらいw
これを称してUIの使い勝手がどーたら、こーたら、言っている人たちの感覚が正直よくわからんw
結局のところ、スムーズにインタラクションが動くのが「使いやすさ」をかもし出しているだけのように感じました。
まあ、iPhoneがあれなのはたいていのiPhoneユーザーは自覚していて、この「使いやすい感じ」を体験するのが楽しい、ってことなのではないかと思いました。
Mac OSにしても同じような「感じ」がファンを増やしいるのだと思う。
逆にNokiaは機能はリッチなんだけど、その演出とかつなぎ部分がいまいちだった。
iPhoneもそれぞれのアプリ向けにもちっとデザインガイドラインを作ってよいと思うのだが、草の根開発を促進して裾野を広げるためにそこを緩くしているのだろうか。
赤ちゃんカメラは便利です。あやし楽器にも使えるし。
あやし、といえば、赤ちゃん語の本は便利です。おすすめ
思考停止というリスク
日本企業の特質ということでよく挙げられることの一つに、「リスクをとらない」ということがある。現場、あるいは技術者個人のレベルでいえば、かなり革新的だが未知数的な仕事もあるように思う。けれど、往々にしてそのような案件は、いざ投資が必要な局面になると棚上げされてしまう。日本的組織というもののなせる業か、はたまた経営陣のマインドの問題なのか。 それでもときどき、「けっこうリスクがありそうなのによく思い切ったなぁ」と思う事業計画に出くわすことがある。その決断に独自性があるなら、まあよい。それはハイリスク・ハイリターンな「賭け」なのであるから。ところが、いつもそうだとは限らない。しばしば、多くの企業が大挙してハイリスクとしか思えない判断を下しているように見えてしまうことがある。ところが話を聞いてみるとたいがい、当事者たちには「リスクをとっている」という意識がないようなのだ。
リスクというほどのものではないのかもしれないけど、わりと大局観を持たずにいる、というのもこの思考停止というリスクの一種ではないだろうか。
Effective Prototyping With Excel
Effective Prototyping With Excel: A Practical Handbook for Developers and Designers (Morgan Kaufmann Series in Interactive Technologies)
エクセルでプロトタイプを作る、という書籍。
実際ここ数年ワイヤーフレームを描くのにはエクセルがよく使われているのは事実だが、そのまんま直球で本になるとは。盲点であった。
ざざっと読んだが、プロトタイピング(動きの検証)という意味ではいろいろと工夫しているが、やはりエクセルでそこまでやるならHTML等でプロトタイプを作った方がよいのでは?と思ってしまう。
情報の配置のパターン洗い出し、UI要素の検討、という意味では、たいていのオフィスPC(仕事に使うPC、という意味)には入っているエクセルで作るのは合理的だ。
これによって、WFが仕様書としてエンジニアの手に渡ったり、それがまた設計者によってブラッシュアップされたり、ということが可能になる。
はずだが、実際は一度設計に使われたWFを再利用する、というケースは少なく、書き直した方が速い、ということになりがちだ。
IxDA interaction 09報告会
本日のグループ会では、jojiくんによる先週バンクーバーで開催されたInteraction Design Association(IxDA)主催のカンファレンスinteraction 09の報告。
会議は今年で2回目、ウェブとプロダクトの両方の分野から参加者があった模様。
デジタルに限定されない参加者だったようだ。
jojiくんが参加したワークショップと本会議について報告を受ける。
ワークショップは観察によるフィールドリサーチからいかにデザイン要件を抽出するか、というものと、手書きドローイングによるアイデアスケッチの実習。
jojiくんはこのワークショップでいろいろと腑に落ちたようで、今後のプロジェクトでぜひ実施していきたいとのこと。
僕自身もワークショップや聞きかじった新しい手法をプロジェクトや自分の授業やいろいろなところで実際に勝手な解釈でためして、それで理解が深まったことが多くある。
こういった「体験」はそれで得られたことを要約して理論化して伝えただけではやはりニュアンスが伝わらない。
よくよく考えると、僕自身もそういった理論として離すとき、頭の中では自分の体験に基づく実例をイメージしながら話をしている。
そのこと自体は話されていないわけでそりゃ100%は伝わらないわな。
というわけでコンセントの諸君、どんどんとワークショップに参加してください。
と、二つ目のワークショップ「ドローイングアイデア」の話を聞いて、かつて通販で購入して独学に使った、「VisAbility」という、たしかMIT Pressあたりから出ていた、視覚コミュニケーション教材を思い出した。
キットはCD-ROMとテキスト、それとスケッチブックから構成されており、ドローイングの練習なんかもできる。
いま検索してもひっかからないのだが、スペルが違っているのかな?現代風に再アレンジして出版されないものかな?
会議本体はJared SpoolとかDan SafferとかDesign IT!とかIA Summit等でお会いした面々。
とよく見たらIA InstituteとかResenfeld Mediaもスポンサードしていた。
Danは7月に開催されるHCI Internationalでもチュートリアルを受け持つようだし、いろいろとやはりかぶるものだ。
スピーチ内容で興味深かったのは、
- 今後は世界的に見て1万人くらいのIxデザイナが必要
- Ixデザイナの採用はレジュメを見ても判断がつかない
- 汎用のインタラクションデザインでは「前の人がなにをやっていたか」にも着目する
(Darren David from Stimulant)
jojiくんおつかれさんでした。
090212-15: 牛スジ煮込み
今週は水曜が休みだったため、木曜金曜の二日は週明けっぽくもあり、あっという間の週末っぽくもあり、のあわただしい日々だった。
ジョージ、河内さんが出張、旅行から帰国。
河内さんのハワイ旅行記は読み応えもあり、ハワイに行きたくなる。
もうちょっと子供が大きくなったらだな。
金曜役員会では、コンセントの新キャッチフレーズにつけるショルダーコピーというのかな?フレーズの隣に書かれる文言、あれが決まった。近日公開されます。
また、ビデオカメラを購入。
メモリカードに録画できる軽量なやつ、と思っていたのだが、このタイミングでソニーから渾身のできの新機種が登場。
小寺信良の週間「Electric Zooma!」’09年春頂上決戦!? HDR-XR520V vs HF S10
〜 数年に一度の革命を一気に成し遂げたHDR-XR520V篇 〜
ちょっと予算オーバーしたがこれを買わないわけにはいかず発売日前に予約。
2/20発売予定だったが、1週間早く発売された模様。
会社でちょっと試し撮りしたが、まずはその画質におどろく。
ミニDVとかの時代しか知らないので(ザクティとかコンパクトビデオはあったが、あっちはもちっと画質は劣る)、フルハイビジョン画質にちょっとした感動を味わう。
あとは、記事の評判通り、アンチ手ぶれの性能がものすごい。歩きながら撮ってもほんとに安定している。
こんなカメラが学生時代にあったら映画撮り放題だな。
これと、10万円くらいのMacBookとかで十分編集できてしまうのだから。
週末は相変わらず家で子供の世話の手伝いと、食事作り。
土曜は暖かいというより春のような気候。
ようやく加湿器が届いたのだが、そろそろいらなくなりそうなタイミング。
ビデオカメラでカメラづいたので、ついでに陽気に惹かれてお散歩撮影。
D80にCarl Zeiss Planar 50mm/F1.4で撮影実験。
帰り道で見切り品の野菜といっしょにこんにゃくを買ってきて先日買ってきてほったらかしになっていた牛スジ煮込みに挑戦。
結婚祝いにもらった圧力鍋をを初めて使ってみる。
圧力鍋に、一度湯がいて血や油を落とした牛スジと、塩もみしたこんにゃく、あとはしょう油とみりんを加えて煮込む。
湯がいた状態のすじ肉は、がちがちに固まって、お湯につけたせいで反ってしまっている。
加圧して30分煮込んだら、鍋を移してさらにしばらく煮込む。
これで信じられないくらいとろーんとした牛スジ煮込みができあがった。
以前スペアリブのカレーを作ってもらったときも骨まで食べられるほど煮込まれたのだが、この圧力鍋というのはあまりにも強力すぎてちょっと恐れを感じてしまう。
Kindleのユーザー体験
あんまし普通の日の備忘録は面白くないことがわかったので、やはり特定のトピックに絞って書くことにしてみる。
最近Kindle 2がリリースされたが、そういえばKindleが出たとき(一年前)に購入しレポートを書きながらお蔵入りにさせていたのを思い出し、を今日のエントリとする。
ようやくAmazon Kindleを試した。
まだ、日本国内では販売をしていないが、評価のためにeBay経由で購入した、が、内蔵されている通信機能でアクティベートが必要なため、メニュー画面を眺めるしかなかった。
先日ちょうどIA Summitのため米国を訪れたため、無事にアクティベートさせることができ、基本的な機能を試すことができた。
まず、起動してみての印象は「銀河ヒッチハイクガイドみたい」。
銀河ヒッチハイクガイドとは80年代に書かれたダグラス・アダムスのSFで、2006年に映画化もされている。この3部作の小説は(最近2部作追加された が)、銀河バイパス建設のために破壊された地球からヒッチハイクをして逃げ出したアーサーとフォードの物語。この小説で重要な役割を占めるのが銀河を渡り 歩くのに欠かせない、「銀河ヒッチハイク」というガイドブック。このガイドブックには宇宙すべての場所の情報が網羅されている(ちなみに地球については 「ほとんど無害」という記述だった、改訂されたみたいだが)。小説版ではその姿は想像するしかなくかなり謎だったが、映画版ではオンラインコンテンツ ビューアー的なデバイスとなっていた。
動き出したKindleはちょうどこの銀河ヒッチハイクガイドみたいな感じだった。
と、余談は置いておき、具体的なKindleの特徴を分析してみる。
これまでも、Plamだったり、携帯だったり、SONYの電子ブックビューアーだったり、iPhoneだったり、いろいろなデバイスで読書は試みているが単にデジタルデータ化された本データをブラウズする、だけではない感覚がある。
第一印象
まず、サイズ、フォント、重さといった経常的な特徴としては、読む気にさせるデバイスだと言える。
ためしにサンプルをいくつかダウンロードしてカフェやベッドで読んでみたが、けっこう何ページ分か読んでも実用的。
実用的というのは、まず読んでいて疲れない。
携帯で文章を読むと、一画面に表示される量が少なすぎて、目で文章を追いながらスクロールさせる必要があり落ち着かない。
ここが大画面液晶のせいでストレスがない。
表示がE-Inkという特殊なディスプレイなのでいちいち挙動にタイムラグがあるところはあるが、まあ、本文を読んでいるぶんには許容。
ウェブブラウジングだとちょっと厳しいかもしれないが、そういうデバイスではない。
また、ページめくりも、Kindle 2の時点では評判が悪かったという評価が下されているが、デバイスの右端全体がページ送りボタンになっており、読書に没頭して読むときには片手で読めるために使い勝手がよかった。
むしろ、寝転がって読むときなど、始めと終わりで持つ本のバランスも変わらないし、右側と左側で体勢を変えなければならないような読み方をしなくてよいので、これはあたらしい読書体験だった。
あと、細かいがせっかくE-Inkを使っていながら、電源が裏側にあるので、ついいれっぱなしにしてしまう。
このせいで使いたいとき電源が切れることが多い。
メニュー構成
操作する際のメニュー構成はわかりにくい。
独特のくるくるナビ(上下)とそのクリックによるメニュー選択を採用しているが、この操作と「前ページ」「後ページ」のボタンとが完全に独立している。
E-Inkの仕様上、タッチパネルにはできないので、画面内に選択肢が出てくると、画面右側にある物理的なゲージのようなものの中のカーソル(水銀式体温計の水銀みたいに見える)をくるくるダイヤルで動かす。
と、文章で読んでもよくわからないが、まあ、独特の操作ダイヤル。
これはまあ、いいとして、問題はこの操作と、本のページ送り、戻りが完全に別系統になってしまっていること。
頭の中ではなんとなく「メニュー第一階層の選択肢の決定」と「次」が同じ機能に感じられるのだが、これが別系統なので混乱する。
また、ページナビゲーションには工夫が必要(ダイレクトジャンプ、章立て)
このあたりは、Kindle 2で改善されているのか注目される。
(されていないようであれば我々の仕事になる、ということですね)
ネット接続
高速ネット接続は速いし便利。
特に契約とか接続をしなくとも米国内にいれば高速ネット接続され、コンテンツは勝手にダウンロードされる。
このシームレスさは、快適でAmazonには投資になるだろうが、十分それに見合うユーザー体験を提供できていると思う。
っていうか、一般の人にはこのありがたさはむしろ気づかれないと思うのだが、その気づかれない、というのが重要。
普通は、ここは「面倒」というネガティブなニュアンスで気づくところだからだ。
本当に使いやすいインターフェイスは見えない
本当に望むこと
でも、本当に望む改善点はそこではない。
たぶんKindle 2にも搭載されないと思うが、改善(追加)してもらいたい機能がある。
それは、「物理的ブックマーク」
Kindleはその性質上、大量の本を収納できる。
かつそれらは全部読みかけにできる。
そうなったときに、「さっきまで読んでいたThe Blank Stateを途中から読もう」「あ、Designing Web Navigationのあのページあのページ」といったような、あの本のあそこを参照したいシチュエーションが起こることが想定される。
そういったモチベーションの時に、メニューからブックマークを選んで、というのはあまりにも面倒。
そんなときに欲しいのは、
こんなふうに、物理的に飛び出てくるしおり。
ページを見ながら「このページにしおりをはさみたい」と思ったら、にょきっとこういったブックマークが出てくる。
次にそこに飛びたいときは、そのしおりを引っ張れば自動的に端末は立ち上がり、そこにジャンプする、という仕組み。
これって特許とかもとれそうだな。