友人のAくんが長期ユーザビリティ(ロングタームユーザビリティ:LTU)ということを考えていて、いろいろ思いついたので、自分なりのメモ(最初は私信メールだった)。
ちょっと視点が違うかもしれないけど、LTUが何かを考えてみていて、「その対象にどういった概念モデルを持つか」という観点で考えられないかなと思っております。具体的には、a)長期的に使っていても常に非常に抽象的なモデルとしてとらえるもの(=多様性があったり、具体的に考える必要性がなかったり)と、b)自分なりのすごく具体的な概念モデルを構築するものとがあって、それらってLTUを議論するときにわけられるのかなあと思ったんです。
当然LTUで語られるべきなのはbのほうで、aのほうはいわゆる「ユーザビリティ」の文脈で語れるもの(その場での使い勝手)。
例としては、
a:エレベーター、券売機、
b:ビデオデッキ、冷蔵庫、携帯電話、自動車、炊飯器、
思いつきなのでつっこみどころ満載ですが、イメージとしては、
a:あまり性能を使いこなすことにコミットしない
b:性能を生かそうとそのもののことをよく考える、あるいはいろいろな応用をするので結果的によく考えている
ともいえるのかな。
課題点は機種固有性を超えてのLTUをどうとらえるか。
aについては、あまり機種固有性は、少なくともユーザビリティの観点からは考える必要がなかったり、使う側も気にしなかったりしそう。インターフェイスは一緒ってこと。
bは例えば携帯の機種変をしたときに、写メールは使えるはずなんだけど、その機種で使えない、っていう状況をどうとらえるか。まあ、このへんがLTUの文脈で重要になってくるのかもしれない。機能の想起はできるけどたどり着けない、という状況なので。
もちろんバリエーションとしては、浅いコミットでも自分なりに勝手に活用したりすることもあります。例えばすごく高性能なビデオデッキの簡単録画モードを駆使してトリッキーなやり方で目的を達成するとか(実はその機能はアドバンスト機能一発で実現できたりする)。あるいは、エレベーターのメーカーから呼び出され方を予想して、次にどれがくるか当てるとか。というような検討点はまだある。
書きながら僕のやっているウェブサイトやインタラクティブメディアの情報アーキテクチャの構築との関わりも思いついたので、これは追って書きましょう。
という整理の観点のアイデアでした。